上御倉(かみのおくら)古墳は、国造神社の近くに位置する円墳で、隣接する下御倉(しものおくら)古墳とあわせて国造神社の祭神である速瓶玉命(はやみかたまのみこと)と雨宮媛命(あめみやひめのみこと)の神陵と伝えられています。
内部は横穴式石室と呼ばれる作りで、安山岩の巨石と阿蘇溶岩の切石で構築され、その特有な様式から、6世紀中期の築造と考えられます。「熊本県の装飾古墳白書」(1974)には、内面に装飾があり、「白色で高い山のような形を描き、山のほぼ中央に3㎝幅ぐらいの線が上下に通っている。その下方に、黄色の人物像がある。」と記録されていますが、現在は見当たりません。
石室は古くから開口しており、現在も石室の中まで見学することができます。
区分:熊本県指定記念物(史跡)
指定年月日:昭和34(1959)年12月8日