米塚 | 草千里ヶ浜 |
米塚は、中央火口丘の北西に位置する、約3000年前に形成された美しい円錐形の単成火山(スコリア丘)です。頂上がすり鉢状にくぼんでいるのが特徴で、阿蘇神社の主祭神である健磐龍命(たけいわたつのみこと)が収穫した米を積みあげてできたという神話が残っています。平成28年熊本地震の影響で、山体の一部に陥没やひび割れが生じてしまいましたが、毎年行われる野焼きによって美しい草原景観が保たれています
草千里ヶ浜は、約3万年前の噴火活動により形成された火口跡で、直径約1キロメートルの草原が広がっており、阿蘇の代表的な観光名所となっています。古記録等によれば、砂千里ヶ浜とともに「千里ヶ濱」と呼ばれ、見渡す限り浜のように広い場所という意味を持ちます。近代に入ると阿蘇山が観光地として有名になり、草千里ヶ浜は新たな風致景観として様々な文人たちの詩歌に詠われるようになりました。
いずれも長らく人々が火入れや放牧を行うことで保たれてきた草原景観の一つで、神話や近代詩歌の舞台となったことからも鑑賞上の価値が高く、さらに阿蘇山の特質を表す火山としても学術上の価値があると認められたことから、平成25年に国の名勝及び天然記念物として指定されました。
区分:国指定名勝及び天然記念物
所在地:阿蘇市
指定年月日:平成25年3月27日