教育長挨拶

 坂梨光一教育委員会では、学校教育(義務教育)、社会教育(生涯学習)、社会体育、文化の振興等に取り組んでいます。

学校教育については、平成21年度に策定された学校規模適正化基本計画に基づき、平成24年4月に阿蘇中学校と阿蘇北中学校が統合し新しく阿蘇中学校が開校し、平成25年4月には、碧水小学校と乙姫小学校が統合し阿蘇小学校、平成28年4月には、一の宮中学校区の宮地・坂梨・中通・古城小学校が一の宮小学校として統合し開校しています。また、尾ヶ石東部小学校が阿蘇西小学校と先行統合、平成31年4月からは、山田小学校が内牧小学校と先行統合し、現在は、小学校5校・中学校3校となっています。令和2年4月からは波野小学校・波野中学校が小中一貫教育校としてスタートしました。 

各学校では、地域の特色や伝統文化を生かしながら、児童・生徒の生きる力の基盤となる確かな学力、豊かな心及び健康・体力等の育成をめざし教育活動に取り組んでいます。

「確かな学力」の育成には、小中連携、ICT教育、家庭学習の充実を図りながら取り組んでいます。中学校区ごとに小中学校が連携して学力充実に取り組むとともに、教育委員会でも学校訪問や学校教育指導主事による授業参観を通して、教師の指導力の向上に努めています。また、平成27年度までに市内全小中学校に電子黒板、令和2年度末には全校に一人一台のタブレットを導入し、学びの意欲を高め、学びの定着を図るICT教育・プログラミング教育にも取り組んでいるところです。また、家庭学習の重要性が見直されている今日、学校と家庭との連携のもと家庭学習の習慣化にも努めて、さらに英語教育にも力を入れ、令和元年から小学5・6年生及び中学生の英語検定受験料の1回分の全額補助制度を導入しました。

「豊かな心」の育成には、道徳教育の充実や人権教育の取組、体験活動の推進、防災教育の推進、児童生徒会活動の活性化等を通して取り組んでいます。土曜授業を活用し全小学校(波野地区は小中学校合同)で行われている地域体験活動では地域ごとに様々な体験活動が実施され、児童生徒と地域の方々との交流や地域の伝統文化を学ぶ場として高い評価を受けています。

不登校対策アクションプランを作成し、いじめや不登校の未然防止と解消に努めるとともに、児童生徒が主体的に「ピースフルあそ宣言」を作成しその実践化を図っています。更に、旧中通小学校に「ほっとスクール」を開所し子供たちの支援を図るなど、命を大切にする心の育成に取り組んでいるところです。

今後も、市内小中学校における教育の更なる充実を進めてまいります。

社会環境等の変化により、学校だけでは解決できない問題等が増加し、家庭・地域等が連携協力して、子供たちを育むことが求められています。

阿蘇市では、地域住民等の参画を得て、学校を核とした地域づくりを目指し地域と学校が連携・協働して行う地域学校協働活動の取組や、開かれた学校づくりをより一層推進するために土曜日の半日授業に取り組んでいます。また、令和元年度から市内全小中学校で、保護者や地域の方々と連携・協働して子供たちの成長を支えていく学校の仕組みづくりとして「コミュニティ・スクール」に取り組んでいます。これからも、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動との一体的な推進に努めてまいります。

社会教育では、「人権尊重のまちづくり」を目指す人権教育や、市民一人一人が生涯にわたって自分自身を磨き、豊かな人生を送るための生涯学習講座、さらには、地域コミュニティ形成のための公民館活動などを行っています。

社会体育では、各種スポーツ大会の開催、共催、後援及び助成を行うとともに、新たにスポーツをしたい人、指導できる人を繋ぐため、阿蘇市スポーツリーダーバンクを設立し、総合型地域スポーツクラブを中心に、市民のみなさんの健康保持・増進にあたっています。

文化の振興では、「阿蘇市こども芸術祭」を毎年開催し、各地域に伝わる神楽や虎舞等の伝統芸能、合唱、器楽、吹奏楽等の子供たちによる見事な発表を披露しています。熊本地震で被災した国指定重要文化財阿蘇神社については、国・県の関係機関や文化財所有者と緊密に連携して引き続き復旧支援を進めます。

今後とも、市民の皆様の付託に応えられるよう取り組んでまいりますのでよろしくお願いいたします。

教育長 坂梨 光一

  • 教育委員会 教育部 教育課
  • 電話 0967-22-3229